絵本をたくさん読んでもらった子が得られる5つのメリット
「絵本の読み聞かせはとても大切!」という話は良く聞きますが、なぜ大切なのか、その効果はどんなものか、ご存知でしょうか?
忙しい日々、毎日のルーティンをこなすだけで精一杯で、うっかり忘れがちな絵本の読み聞かせですが、絵本をたくさん読んでもらった子には多くのメリットがあります。
読む日があったりなかったり、大事だとは分かっているけれど、「なんとなく」絵本を一緒に読んでいる…私も前までこのような状態でした。
絵本を読み聞かせる効果と理由が分かれば、子どもと一緒に楽しみながら、効果的に絵本の読み聞かせができるようになりますよ!
まずは、絵本が果たす役割や、その効果について考えてみましょう。
幼児教育における絵本の役割
幼児期における経験が、子どもの将来の学習能力や社会性にどれだけ影響するかは、最近よく知られるようになってきました。
特に、親がしっかりこどもに寄り添う幼児教育は、子どもの知的好奇心を育てたり、感情を安定させたりするのに役立ちます。
絵本はただの娯楽ではなく、子どもの知育や心の教育にとても大事な役割を持っているんです。
色とりどりのイラストや面白いストーリーが子どもの興味を引き、集中力を育ててくれます。
さらに、絵本を通じて、子どもは言葉の使い方や社会のルールを自然と身につけることができるのです。
絵本を読むことで得られるメリット①言葉の発達
読み聞かせが言葉の発達に与える影響
絵本を読み聞かせることで、子どもの言葉の発達が促されます。
親が絵本を読み聞かせることで、子どもは新しい言葉や表現に触れる機会が増えます。
物語の中で出てくるたくさんの言葉や文法を、自然に覚えることができます。
具体的な事例
具体的な研究事例として、毎日絵本を読み聞かせてもらった子どもたちが、そうでない子どもたちと比べて、語彙数が著しく多いことが明らかになっています。
幼稚園児を対象に、施設で5カ月間、毎日集団で読み聞かせを行った研究があります。
長期的に読み聞かせを受けた子どもたちは、読み聞かせを受けなかった子どもたちと比べて、別の物語を聞いて理解する力や、絵を見ながら物語を組み立て、因果関係や結末を多くの節で表現する力が優れていたことが分かりました。
参考資料:幼児期の集団および家庭における絵本の読み聞かせと認知能力(日本教育工学会論文誌 43(4),339-350,2020)
「言葉の発達」のためのアドバイス
では、具体的にどのような読み聞かせをしたら良いかを見ていきましょう。
①ゆっくりと、はっきりと読む
子どもが言葉をしっかり聞き取れるように、ゆっくりとしたペースで読み聞かせを行いましょう。
特に新しい言葉や難しい言葉は、繰り返し読むことで覚えやすくなります。
②質問を交えながら読む
絵本の内容について子どもに質問して、一緒にお話ししながら理解を深めてみましょう。
「この動物は何ていう名前かな?」など、興味を引いて子どもが考えてくれる質問が効果的です。
絵本を読むことで得られるメリット②想像力の向上
想像力を育む絵本の読み方
絵本を読むことは、子どもの想像力を豊かにする効果があります。
物語の中で描かれる世界やキャラクターに触れることで、子どもは自分自身のイメージを膨らませることができます。
特に、絵本の挿絵やイラストは、目で楽しめる刺激を与えて、子どもの想像力を引き立ててくれます。
想像力の成長を促す絵本の選び方
想像力を育むためには、ただ絵本を読むだけでなく、子どもと一緒に物語の続きを考えたり、キャラクターの気持ちを話し合ったりすることも効果的です。
また、さまざまなジャンルの絵本を取り入れることで、子どもの興味や関心を引き出し、はじめて見る様々な世界を経験させることができます。
「想像力の向上」のためのアドバイス
声色を変えて読む
キャラクターごとに声色を変えたり、感情を込めて読むことで、物語の世界がより生き生きと感じられ、子どもの想像力を刺激されます。
絵本を読むことで得られるメリット③親子の絆が深まる
親子で一緒に楽しむ時間の重要性
絵本の読み聞かせは、親子の絆を深めるかけがえのない時間です。
忙しい日常の中で、子どもと一緒に過ごす貴重なひとときとなります。
絵本を読み聞かせることで、親子のコミュニケーションが自然と増え、お互いの気持ちを通いあわせることができます。
親子のコミュニケーションを深める絵本の読み方
時親子の絆を深めるためには、絵本を読む時に子どもの反応をよく観察し、一緒に物語を楽しむことが大切です。
また、読み聞かせの時間を毎日のルーティンに取り入れると、絵本の時間が習慣になり、その時間が将来お互いにとってかけがえのない思い出として残りますよ!
「親子の絆を深める」のためのアドバイス
親子の触れ合いを大切にする
読み聞かせの時に子どもを膝に乗せたり、隣に座って触れ合いを大切にすることで、安心感と親しみで子どもはゆったりと満たされます。
からだ同士のふれあいは、親子の絆をより強くすることが知られていますが、そこに絵本をプラスして、親子でゆったりとした時間を過ごしましょう。
絵本を読むことで得られるメリット④感情の発達
感情教育としての絵本の役割
絵本は、子どものきもち、特に感情を育てることにも大いに役立ちます。
物語の中でキャラクターが体験するさまざまな感情に触れることで、子どもは自分自身のきもちや感情を理解し、表現する力を育てることができます。
また、絵本のストーリーを通じて、共感や思いやりの心を育むことができます。
感情豊かな子どもに育てるための絵本の選び方
感情豊かな子どもに育てるためには、感情をテーマにした絵本を選ぶことがとても効果的。
「エンとケラとプン(3歳~)」「あさえとちいさいいもうと(3歳~)」「はじめてのおつかい(2歳半~)」などが有名です。
子どもと一緒に感情について話し合い、キャラクターの気持ちを考えることで、感情の発達をサポートしましょう。
「感情の発達」のためのアドバイス
感情表現を実践に見せてあげる
読み聞かせの中で、喜びや驚きなどの感情を表現する際に、顔の表情や声のトーンを変えてみましょう。
子どもが感情をよりリアルに感じ取ることができ、感情の発達へと繋がります。
絵本を読むことで得られるメリット⑤学習意欲の向上
学びへの興味を引き出す絵本の読み方
絵本を読むことは、子どもの学ぶ気持ちを高める効果があります。
物語の中で学ぶ楽しさを感じることで、自然と学びへの興味がぐんぐん湧いてきます。
教育的なテーマを扱った絵本や、知識を増やすための情報が含まれた絵本は、子どもの好奇心を刺激してくれます。
教育的なテーマの絵本だと「今、世界は あぶないのか? 地球を守る(3歳~)」や、知識を増やす絵本だと「はじめての どうぶつずかん(3歳)~」などがあります。
知識を増やすためには、絵本だけでなく、こども向けの図鑑もおすすめです。
学習意欲を高めるための具体的な絵本の選び方
学習意欲を高めるためには、子どもの興味や関心に合わせた絵本を選ぶことが大切です。
たとえば、電車や車が好きな子どもであれば、それらがたくさん出てくる絵本を選ぶことでびっくりするほどの集中力を発揮し、より知りたい欲がどんどん出てきます。
また、絵本を通じて得た知識を日常生活に活かすことで、学びの楽しさを実感させることができます。
「あのお花はこの前絵本で見たね!」などの声掛けをしてみましょう。
「学習意欲の向上」のためのアドバイス
絵本の内容を日常に取り入れる
絵本で学んだことを日常生活で活かせるように、実際の物や出来事に結びつけて話をすることで、学びが深まります。
たとえば、はみがきの絵本を選んで読み聞かせることで、実際の歯みがきの場面でも応用できるのでおすすめです。
まとめ
絵本をたくさん読んでもらった子には、以下のようなメリットがあります。
- 言葉の発達
- 想像力の向上
- 親子の絆の深まり
- 感情の発達
- 学習意欲の向上
このように、絵本は子どもの成長に欠かせない存在です。
私も子どもが0歳の頃から絵本の読み聞かせをしていて、当時は意味があるのか疑問でしたが、急に言葉を繰り返すようになったり、自分から読んでほしいと本を持ってきたりして、効果を実感しています。
絵本を読んでもらった記憶って、大人になってもステキな思い出としてうっすら残っています。
親子で絵本を楽しむことで、子どもたちの未来がさらに輝くお手伝いが出来たら幸いです。